月食、天王星食と米中間選挙

11/7~11/13

今週は8日(火)夜に皆既月食があります。今回の月食は…天文学的には「天王星食」という天王星が月の影に隠れてしまう現象が同時に起きる442年ぶりの珍しい出来事になるそうです。…というのも、下に8日の月食のホロスコープ(クリックすると拡大します)の通り、月食の時間帯は月が正確に天王星とコンジャンクション(0°)になっているのです。つまり太陽、地球、月が一直線になった同一線上にちょうど天王星がいるという訳ですね。

このような惑星食と月食が重なるのは442年ぶりの出来事なのだそうですが、11月8日アメリカの中間選挙の投票日でにもあります。私は、過去に米中間選挙が月食と重なったことはあるのか?もし、あるのなら、その後どんなことが起きたのか?興味があるので、調べてみることにしました。とりあえず、1945年以降の日食、月食を洗ってみたのですが、中間選挙と重なったことは一回もなかったようです。少なくとも第二次世界大戦以降初めてな上に、442年ぶりに天王星食が重なるのです。これは…今後何が起きるのか?予測することさえも不可能といわざるを得ません。ただ、未来予測は不安を解消するためにあるものですから、占者自身が不安を感じていては意味がありません。太陽と月と天王星の絡む座相は「Astrology」そのものです!これが未来へのブレイクスルーとなるか、非常に楽しみでもあるのです。(※後で調べたところ、天王星食が観測できるのはアジアとアラスカのみのようです)

あまりに話を広げすぎてしまいましたので、まずは、着実に今週の毎日の運勢を書くことにします。

7日(月)は…月が牡羊座の第3デークから始まり、午後2時14分には牡牛座へ入ります。午前7時20分には水星がドラゴンのしっぽドラゴンテイルとコンジャンクション(0°)に。午後4時33分には金星が土星とスクエア(90°)を形成します。一日を通じて、前向きなアイディアが出ない日です。COP27がエジプトで開催されましたが、国連のグテーレス事務総長が「人類には選択肢がある。協力するか滅びるかだ」と演説したそうですが、誰も「解決する」という選択肢を出せないのが、このアスペクト(星同士の関係)を象徴しているのかもしれません。

8日(火)は午後8時1分に満月。同時に皆既月食です。今回は日本でも観察できる時間帯になりました。月の度数は牡牛座の16度00分、太陽は蠍座の16度00分です。その後、占星学の暦の上では午後9時46分に月が天王星とコンジャンクション(0°)になります。下のホロスコープを観て頂くと、蠍座の太陽と月のオポジション(180°)の軸の上に多くの天体が重なっているのがお分かり頂けるでしょう。蠍座の太陽の両側には水星と金星、そしてドラゴンテイルが着いています。もう一方の牡牛座の月を囲むのは天王星とドラゴンヘッドが。これらに対して、水瓶座の土星がかなり正確にスクエア(90°)になり、大規模なT字スクエア(90°)を作っています。土星と天王星のスクエア(90°)は前も書きましたが、「戦時」を表します。私が占星学を勉強し始めた頃は、「1965年~1967年の土星、天王星のオポジション(180°)はベトナム戦争を表す」と習いました。いま調べてみると、この時期は…アメリカが本腰を入れ始めて、ベトナム戦争がいちばんベトナム戦争が激化していた時期です。その後、1975年10月~1977年にかけて、土星と天王星はスクエア(90°)を組みますが、この直前の1975年4月5日に北ベトナムがサイゴンを陥落して、ベトナム戦争は終結しているのです。私の頭の中で想像していたのと違いましたね。ふ~ん、土星と天王星のスクエア(90°)は土星の制止力の強さで、天王星をも押しとどめるのか!と、改めて感じました。この1例だけではなんともいえませんが、ただ、国家間の戦争はそう多くあってもらっては困るもので、簡単に結論づけることはできませんが。

ウクライナ戦争で世界情勢が荒れるなか、仮に土星と天王星のスクエア(90°)が戦争終結を意味するのであれば、みなさんは「次にいつ土星と天王星はスクエア(90°)になるの?」と質問したいことでしょう。しかし、残念ながら、土星と天王星はスクエア(90°)2021年の2月18日、6月15日、12月24日の三度で終わってしまいました!今後は…土星と天王星が徐々にスクエア(90°)から離れていくことになります。この秋の10月25日の日食、それに続く11月8日の天王星食を含む月食はウクライナ発とは別な要因で日食はEUに、月食はアメリカに不吉な種を蒔いていくことになるのだと思います。私たちはこうした悪魔が仕掛けたかのようなトラップに引っかからないよう、心して今後の人生の選択をしていくべきでしょう。

9日(水)は…天王星が二つの重要な天体とオポジション(180°)を作ります。ひとつは…午前11時39分の水星と天王星のオポジション(180°)、もうひとつは午後5時26分の太陽と天王星のオポジション(180°)です。天王星の意味する「予想し得ない」問題点が表に出てきて、これまでの流れが変わっていきます。何かサプライズがあるでしょう。新しい時代が訪れる暗示です。午後10時36分から月は双子座です。

10日(木)午前4時51分、水星が土星とスクエア(90°)を形成。これは前日の方向転換の要因のひとつになった問題でしょう。私たちの思考はネガティブになり勝ちです。午後9時21分、金星が海王星とトライン(120°)を作ります。とてもロマンティックなアスペクト(星同士の関係)です。夢を信じたい気持ちが高まったり、遠いものへの憧れでキュンとするでしょう。

11日(金)…今週の中で最も気が重い日です。午後5時3分、太陽が土星とスクエア(90°)を作ります。米中間選挙で苦悩するバイデン大統領のような心境です。私たちの希望に「NO」が突き付けられるような現実の壁を感じる日です。これにより、何かを諦める人もいるかもしれません。しかし、現実的でないものを捨てていくのは前向きな行動といえるでしょう。でも、ちょっと待って!憂鬱な周囲の雰囲気に流されていることも。結論を持ち越す余裕はあるはずです。

12日(土)、午前9時22分から月は蟹座へ。この日は決定的なアスペクト(星同士の関係)がありません。追われないうちにビジョンを調整したり、見直しておくといいでしょう。

13日(日)はラッキーなアスペクト(星同士の関係)がいくつかあります。今週の疲労から蘇るにはいい一日です。午前3時35分、水星が海王星とトライン(120°)を形成。ひさびさ自由に夢に羽ばたける日です。午後6時40分には愛の星=金星が冥王星とセキスタイル(60°)を作ります。愛が蘇る…。経済的に盛り返す…。など、諦めていたものを取り戻すチャンスです。何か再チャレンジしたいテーマがある方にはいい足がかりを掴めそうです。

今週は…何といっても8日の天王星食を含む月食がハイライトです。しかし、「食」の結果はすぐには出ず、長期に渡ってぐずぐずと結果が出ることが多いのが特徴です。こうした問題には、守りに回らず、前向きに対応する心の準備が大切です。それよりも11日(金)の太陽が土星とスクエア(90°)の方が当面インパクトを残すショッキングな現実だったりするかもしれません。この問題に関しては、意地を張って戦ったりせず、クールに現実を受け入れるほうが結果的にはいいかもしれません。今週は…一週間を通じて、疲れることばかり重なりそうです。週末はちょっとゆっくりできそうな星なので、無理せずに身体を休めるようにしてください。

NOV 7 2022

瑛利奈

(C)ELINA