4/7~4/13
先週は…太陽系の星の動きは、ほぼすべての天体が調和座相=セキスタイル(60°)を作ったり、週末の6日には金星が火星とトライン(120°)を作る…というとても順調な動きでしたが…。現実の世界は?というと、トランプ米大統領が世界に打ち出した重税、相互関税が波瀾の震源となり、世界の株価が記録的な暴落…という事態を招きました。太陽系の順調な星の配置が逆にトランプ米大統領が打ち出した政策の波及に加担して、スムーズかつ、スピーディに影響を拡散することになったのかもしれません。あるいは、3月29日に起きた日食と、その翌日の海王星牡羊座入場の影響を打ち消す星の動きがなかった…ともいえます。そもそも海王星は自己犠牲という意味を持つ惑星です。それが3月30日までは14年間魚座にいたわけです。魚座というのは海王星が支配するサインで、海王星の性質が最も強く出る場所です。つまり、自己犠牲の惑星は最も強く自己犠牲するサイン中にいる…ということなのです。3月24日の部分日食と牡羊座の海王星の最後に書きましたが、前回海王星が牡羊座へ入場した日=1861年4月12日はアメリカで「南北戦争が始まった日」でした。南北戦争は1864年4月9日に南軍率いるリー将軍が降伏して終結をみたのですが、その結果、奴隷制が崩壊し、奴隷解放が実現したのです。海王星の意味は無償で働く=奴隷の意味があります。その海王星=奴隷が魚座という自己犠牲のサイン中にいるときは奴隷にされている人たちが自己主張の手段を持たず、犠牲を強いられる時期なのです。その後、海王星が自己主張の意味を持つ牡羊座へ移動することにより、奴隷の人たちが自らの権利を主張することになる…。ザ・シビル・ワーといわれる南北戦争ですが、最終的にはいい結果をもたらした…ということもできます。そう考えると、2011年4月4日から始まった魚座の海王星の時代の14年間は…私たち、特に日本人にとっては災害と共に暮らした14年間だったのかもしれません。2020年以降はコロナウィルスによる緊急事態で行動の自由を奪われたのは記憶に新しいでしょう。さらに考えてみると、この魚座の海王星の14年間は独裁国家台頭や各国が右傾化する時代でもありました。このような民衆に我慢を強いる時代だった…とみることもできます。先週から経済の見通しが悪くなり、スタグフレーションが起きるだろうと予想されていますが、南北戦争により奴隷が解放されたように、牡羊座の海王星が専制政治や国難で苦しむ世界の人々が忍耐から解放されることになる…このような可能性もあるかな?と考えることもできます。海王星が牡羊座に入ってまだ一週間の現在、「牡羊座の海王星は波瀾の時代だ」と、決めつけるのは早計なような気もします。
7日(月)は…第2デークの獅子座の月から始まります。月は午前8時台から日没までの間、土星、金星、水星、海王星とそれぞれセスキコードレイト(135°)という小競り合い、特に金銭トラブルのアスペクト(星同士の関係)を作っていきます。午後8時00分、トドメともいうべき金星と土星のコンジャンクション(0°)が形成されます。金星は愛の星であると同時に金銭の惑星でもあります。土星の方は制止、抑制を意味する厳格な惑星です。私たちの感情は現実の試練の大きさに気づき、悲観的な見通しに打ちのめされることになります。ただ、ここが悲観の極致です。午後8時7分、いままで逆行していた水星が順行し始め、コミュニケーションの惑星=水星が持つ「知の力」を取り戻します。そういえば、トランプ米大統領が発表した相互関税の構想は水星逆行の時に発表されましたが、最終案ができたのは水星逆行が始まった3月15日以降だったのではないでしょうか?占星学では「水星逆行の時に決まった事柄はやり直しになる」といわれています。しかも先月は水星逆行は皆既月食の翌日という、不吉な日取りの連続でした。それに、私は月食~日食の月のサイクルに計画したことが自然消滅したことを何度も見ています。今回のトランプ氏の計画もうまく行かないことを切に願っています。(予知ではなく、念をかけています。笑)その後、午後9時36分には月は木星とセキスタイル(60°)、午後11時30分には月は太陽とトライン(120°)を作って、V字の谷底から、気分は回復していくでしょう。
8日(火)は…午後1時47分の金星と天王星とセキスタイル(60°)がメインイベントです。思わぬことから幸運な展開になるアスペクト(星同士の関係)です。もちろん愛情問題に最も効力がありますが、人間関係や金銭問題、資金調達などにも有利です。意外なファクターが助けになるでしょう。午後10時39分から月は乙女座へ入ります。
9日(水)は…主要なアスペクト(星同士の関係)がない一日です。午前5時49分に月は冥王星とインコンジャクト(150°)を形成。午後9時26分には月が火星とセミスクエア(45°)…このくらいで、あとは小惑星のアスペクト(星同士の関係)のみです。前者は「問題の解明ならず」という感じ。後者は周囲から横ヤリが入って、小競り合いになるという意味です。結論を急がない方がよさそうです。
10日(木)も月は引き続き乙女座です。乙女座の月はどうもいいパートナーが見つからないようです。午前7時58分、月と義務の小惑星=ベスタとセキスタイル(60°)が最もいいくらいです。「今日はハードワークに負けず、仕事を成し遂げるぞ!」と意気込むアスペクト(星同士の関係)です。しかし、午前9時4分、月と木星がスクエア(90°)に。これは現実を甘く見ると不名誉なことになります。午後11時38分には月は金星とオポジション(180°)を作ります。こちらは自他共に甘く、ルーズになるという意味です。掛け声だけ、あるいは出費が多く、まとまった成果が出にくい日のようです。
11日(金)は今週でいちばん星同士が緊密な関わりを持つ日です。夜中から夜明けまでの間に、乙女座の月は天王星とトライン(120°)、土星とオポジション(180°)、火星とセキスタイル(60°)、水星とオポジション(180°)など、次々とアスペクト(星同士の関係)を作っていきます。実務的な問題が、それぞれ…天王星とは予想外にラッキー、土星は現実の壁に突き当たり、火星とはハードに働き、水星とはナーバスに議論をする…。こんな感じです。午前10時11分から月は天秤座へ入ります。午前11時3分、月は海王星とオポジション(180°)になり、判断ミスや勘違いに注意。午後5時37分には月は冥王星とトライン(120°)を形成。意外な方向へ事態が発展していきます。月が乙女座にいる朝のうちは額に汗して働いて、月が天秤座に入ってからは、全体を静観する姿勢がよさそうです。
12日(土)午前6時55分、注目されている牡羊座の海王星が権利の主張の小惑星=ジュノーとトライン(120°)の好調座相を作ります。自己主張を覚えたばかりの海王星が権利の主張を煽る小惑星=ジュノーとどんなやり取りをするのでしょうか?アスペクト(星同士の関係)はトライン(120°)ですから、お互いのいいところを交換し合うといったところですが、海王星に小惑星=ジュノーの色が着いて、どんな変貌を見せるのか?興味がありますね。これからの時代を照らす光が見えるのではないでしょうか?午後10時9分には天秤座の月が木星とトライン(120°)を作ります。月の感受性が木星の寛容さを受けて、調和の時間が流れるでしょう。
13日(日)は…午前9時22分、天秤座の満月です。3月29日の部分日食は新月ですから、あれから15日かけて、月は満月になりました。当面のテーマに結論が出るときです。その前に午前0時59分に太陽は彗星キローンとコンジャンクション(0°)を作っています。彗星キローンはヒーラーであり、賢者ですから、太陽に何らかの修正点を提示するはずです。その後、午前10時2分には今まで逆行していた金星が本来の方向=順行に進路を変えます。こうして、これまで半分しか発揮できなかった金星の持つ愛の力や調整力がフルに稼働することになります。午後10時53分から月は蠍座へ入ります。
今週は、週明けの7日に水星が順行、週末の13日に金星が順行し始めます。こうして太陽系の8個の惑星すべてが今週末には順行することになります。すべての惑星が順行でフル稼働するのは今年の2月24日以来です。
APR 7 2025
瑛利奈
(C)ELINA