牡牛座の木星、ラストチャンスへ

5/13~5/19

先週は…パレスチナの国連加盟を支持する決議案が江連想会で採択されたり、またウクライナでは東部ハルキウでロシア軍の攻勢が続くなど、世界情勢は新たな出来事がありました。日本国内では、政治問題は影が薄れ、いくつかの殺人事件に関する報道が多かったように思います。しかし、いちばん衝撃的なのは、太陽の黒点付近で起きる「太陽フレア」と呼ばれる太陽表面の巨大な爆発現象です。日本時間の11日から13日にかけて観測された地磁気の変動幅は500ナノテスラを超え、通常の10倍ほどになるそうです。12日には太陽フレアの影響で、世界各地で低緯度オーロラが観測されました。オーロラを見た人や、写真撮影に成功した人はこの希有な現象に立ち会えたことに感激しているようです。しかし「太陽フレア」の影響は占星学でまだ研究されておらず、多分、土星や天王星のコンジャンクション(0°)を怖れる人が多い今日、「太陽フレア」の影響はさらに生理学的にもよくないものと思われるのですが、そこは人間の未知のものを探検したい心理なのでしょう。研究者の好奇心と考えれば、納得できる部分もあります。今回の磁気の変動幅は1991年3月以来だそうです。

さて、星の話に戻りますが、今週は占星学的にも数々のイベントが盛りだくさんの一週間です。なによりも昨年(2023年)の5月17日から牡牛座へ入ってきた木星が今年(2024年)5月26日には牡牛座を去ることになります。今週は、牡牛座の木星が太陽系を守護する最後の一週間といっても過言ではないのです。中でも、木星にとって最も重要な相手=太陽とのコンジャンクション(0°)が今週末の日曜日、19日に形成されます。つまり、この一週間は…木星の恩恵を享受するために努力する日々というわけです。何故なら、木星は…昨年(2023年)の5月17日から牡牛座へ入りましたが、今日までの一年間、まだ一度も太陽とコンジャンクション(0°)を作っていないのです。今週末は、木星が一年待ってようやく太陽と面会する…貴重な日となるのです。

13日(月)…太陽の爆発で磁気嵐が吹き荒れるなか、一週間が始まります。月のサインはほぼ蟹座の第3デークから。午後6時12分には月は海王星とトライン(120°)を作って、順調なアスペクト(星同士の関係)が多い(特に月の)一日でしたが、午後6時13分、太陽が天王星とコンジャンクション(0°)を作ります。これは非常に影響力のあるアスペクト(星同士の関係)です。「変化」を表します。多分、先週のパレスチナの国連加盟やウクライナ情勢の変化などはこの影響と思われます。「改革」のように、必ずしもいい方に変化するとはいえませんが、一定の時代の終わりを暗示するアスペクト(星同士の関係)です。午後7時35分から月は獅子座へ変わります。

14日(火)午前4時44分、牡牛座の金星が土星とセキスタイル(60°)を形成。現実的な線で愛情問題や金銭問題が安定する暗示です。その後はマイナーアスペクト(二義的な星同士の関係)が続き、午後3時48分、月が火星とトライン(120°)に。スポーティで活発な一日です。

15日(水)は一日を通じて月は獅子座です。獅子座の月は午前8時47分に金星とスクエア(90°)、午後4時57分には天王星と同じくスクエア(90°)を作ります。朝、仕事が始まってから仕事終わりまで、重い時間が流れる暗示です。午後8時47分には半月。前後しますが、午後2時36分、癒やしの小惑星=セレスが逆行に変わります。「癒やしが足りない!」…こんな感じの一日になりそう。肩こりや目の疲れ、腰の痛みなどに注意しましょう。

16日(木)午前2時4分、「こころ」を支配する水星が牡牛座へ入場します。これまでの水星の動きは、3月10日に牡羊座へ入場してから、4月2日に逆行、その後、4月25日に順行して、かれこれ2ヶ月以上牡羊座にいました。牡羊座の水星はせっかちで、慌て者。その上、気が短いので、牡羊座と相性が悪い方は、この期間は困ることが多かったかもしれません。ようやく落ち着きのない水星とお別れです。ただ、「金銭」を牡牛座なので、お金の問題が今後のテーマになりそうです。午前6時32分から月は乙女座へ入ります。

17日(金)は…24時間中、好調なアスペクト(星同士の関係)がない一日です。午後4時43分、昨日牡牛座へ入ったばかりの水星が冥王星とスクエア(90°)を作ります。お金の計算をしていたら、「おかしい処理があるな?」といった感じです。あるいは、「おかしいですよ!」と突っ込まれる場合も。さらに踏み込むと、問題を秘密裏に収めてしまうケースも。午後6時47分、乙女座の月が土星とオポジション(180°)に。問題が多い一日で、クタクタになるかもしれません。

18日(土)…前日と打って変わって、順調な一日です。午前4時台から月は金星とトライン(120°)、その後6時前には天王星とトライン(120°)に。楽しいお出かけの計画が進みそうです。午後2時53分には月は太陽とトライン(120°)。何事も安定感抜群です。午後3時41分、月は木星とトライン(120°)に。加えて、何かしらボーナスが出そうです。午後6時8分、月と海王星がオポジション(180°)。ここで初めて警告が!ボーッとしたらミスをしそうです。午後7時22分から月は天秤座へ入場します。このタイミングで夢から覚めるでしょう。午後8時40分、愛の星=金星が天王星とコンジャンクション(0°)を形成。愛に異変が起きる暗示です。もっとも、このアスペクト(星同士の関係)は重要な惑星同士ですから、週の初め頃から感じている方もいるかもしれません。愛の問題で別れを考えたり、決着を着けようとしていたり。そんな方には大きな決断を促すアスペクト(星同士の関係)です。「誰にも干渉されずに我が道を歩こう!」…こんな気持ちになる方も…。

19日(日)…早くも午前3時45分、太陽が木星とコンジャンクション(0°)を作ります。これは…前述のように木星が牡牛座へ入った昨年(2023年)の5月17日以来、一年ぶりのご対面!となります。仮に木星が弁護士だとして、ある事案を任されて尽力してきたとします。契約期間の終わりが迫ってきた今、ようやくクライアントと対面する…というような場面でしょうか。あるいは、海外へホームステイさせていた子供がようやく帰って来て、親と対面するとき…とか。一年待って、最愛の人とようやく会える時のような劇的な瞬間です。特に牡牛座さんにとっては、夢を叶えるチャンスです。ただ、その場限りのお願いではもったいないので、少なくとも二週間くらい前から準備しておくべきでした。いまからでは遅いって?少なくともこれは今までの彼岸を叶えるチャンスなのです。牡牛座さんの次に乙女座さん、山羊座さんにとってもチャンス、それもラストチャンスです。その他のサインの方にとっては、お金や財産の問題、あるいは住まいやアートの問題など、挑戦してみるといいでしょう。19日はこれ以降、ネガティブなマイナーアスペクト(二義的な星同士の関係)ばかりで特筆するようなものがありません。太陽が木星とコンジャンクション(0°)ひとつに絞って、真剣に心を込めることです。

今週は…5月19日に1年1ヶ月ぶりの太陽と木星のコンジャンクション(0°)があります。年に一度しかない幸運なアスペクト(星同士の関係)なので、みなさんも思い切り幸運の女神の胸の中へ飛び込むといいでしょう。絶対失敗はしないはずです。

MAY 13 2024

瑛利奈

(C)ELINA