2/29~3/6
週明けの29日(月)、魚座を通過中の太陽は海王星と合(0°)を形成します。海王星は十大天体の中では珍しく、「自己主張」というものを一切しない惑星です。海王星はひたすら他者の利益を優先するボランティア。そして進んで自分の身を犠牲にして相手のために尽くそうとします。また、海王星はガス体でできていて、事実を覆い隠し、イメージを掻き立てる…そんな惑星でもあるのです。この海王星に太陽、しかも海王星を主星とする魚座を通過中の太陽が突っ込んでしまうのですから、今週の私達は現在地を見失い、リアルなのか?イリュージョンなのかわからない世界へと迷い込んでしまいます。
あなたがこのような霧の中へ迷い込んでしまったらどうしますか?仮にあなたがパイロットなら、計器の示す数字で判断しようとするでしょう。それでも足りない場合は管制塔の指令を仰ぐはずです。今週の私達は「誰か私に指令を出して!」と、他人の指示に頼りたいような心境になってしまうのです。自立と自尊心を尊重する私達にとって、これはかなりアブナイ状況ですよね?
同時に今週いろいろなアスペクト(星同士の関係)を作る星達のなかで、最も活躍するのは…金星です。金星は本来「愛の星」ですが、今の日本の冬至図では私達自身のことも表しています。
この金星が29日(月)には「愛の権利」を表す小惑星、ジュノーと、3月1日(火)には「現実の秩序」を表す土星と、2日(水)には「闇からの蘇り」を表す冥王星と、3日(水)には「未来への飛躍」を表す天王星と、5日(土)には「賢い預言者」を表す彗星、キローンと、最後6日(日)には「賑やかな交差点」を表す社会のド真ん中のポイント、ドラゴンヘッドと…。一週間かけてほぼ、毎日一天体ずつ出会っていきます。これだけでもなにか「愛のドラマ」が書けそうですね。
わかりやすく書いてみるとこんな感じです。
◆29日(月)「愛の権利」ジュノーは…「あんた、ライバルにやられっぱなしじゃないか!もっと自分を主張しなくちゃ!」
◆3月1日(火)「現実の秩序」土星は…土星が「怒っても仕方ないよ。我慢、我慢!それより自分をわきまえて!」
◆2日(水)「闇からの蘇り」冥王星は…「バレなければ大丈夫だ!裏で動いてみることだね。」
◆3日(水)「未来への飛躍」では…天王星が「人間、殻を破ることが肝心!そうすれば必ず新しい展開あるだろう。」
◆5日(土)「賢い預言者」キローンは…「キミも考え方を変えて、もっと成長しなきゃダメだよ!」
◆6日(日)「賑やかな交差点」ドラゴンヘッドでは…キローン氏の言葉で目が覚めて、街へ飛び出してみると、無秩序に人が多いスクランブル交差点…。この日のアスペクト(星同士の関係)はインコンジャクト(150°)という「理想と現実の落差がある関係」なので、「私の現在地はどこだっけ?」ともう一度スマホで確かめる…。
—と、エンドレスなドラマになってしまいそう…。今週は…あまり他人に頼ったり、情報を信じ込んだりしないほうがいいようです。考えてみれば、このような「現在地」を確認する作業こそが占星学なのかもしれませんね。
FEB 29 2016
瑛利奈
(C)ELINA