先月、2月は11日に半影月食があり、その後、26日は日食でした。とはいっても日食を観測できたのは南大西洋や南アメリカなど、地球の裏側での出来事でしたが…。
しかしこの間、13日に北朝鮮のキム・ジョンナム(金正男)氏が暗殺されたり、日本では森友学園問題でメディアが持ちきりになったりと、不可解な事件が多発しました。これらについて私はよく瑛利奈の”This week”で触れていますが。3月6日更新の「瑛利奈の”This Week」の冒頭に私は今週は「世の中の動きが徐々に落ちついていく暗示」と書きました。そして8日(水)~9日(木)は大波乱を含みながら「このところ山積していた疑問や難問に答えを出さざるを得ない状況を作るでしょう」、そして「10日(金)前9時31分、グランドクロスの一角と作っていた火星が牡牛座へ抜けます。この日の月は獅子座の第三デークと、いいポジションにあり、星の配置はこれをもって安定の方向に動いていくことになります」と、書いたのでした。昨日10日(金)はまさにそのような日になりましたね。
10日(金)のニュースではキム・ジョンナム(金正男)氏の暗殺はマレーシア警察が遺体を「キム・ジョンナム(金正男)氏と最終確認したとのこと。森友学園問題の方は籠池理事長が認可の申請を取り下げました。さらに韓国では現役の朴槿恵大統領が罷免されるという全体未聞の流れとなりました。10日(金)は午前9時31分、火星が牡牛座へ抜け、木星、天王星、冥王星、が形成するT字スクエアを刺戟しなくなったことに加えて、獅子座の月が土星、金星、天王星とワイドなグランドトラインを作り、同時に木星、天王星のオポジション(180°)を調停する位置へ入ったためと思われます。予想以上に世の中が改まり、一歩前進した実感を感じる一日でした。
このところ日本を騒がせていることのひとつとして、築地市場豊洲移転問題があります。これに関しても昨日10日(金)は小池都知事の会見があり、百条委員会で石原元都知事と「巌流島の対決」などと揶揄しつつ、追求する姿勢を見せていました。この、小池百合子氏と石原慎太郎氏の相性もホロスコープを作成してみると、「宿命の対決」のお手本のような「よくもまあ、ここまで!」と驚くような互いに否定し合う関係になっています。この件はいつか詳しく解説したいと思いますが、私の印象では世の野次馬が期待するほど石原氏が劣勢になるとはいいがたいですね。
ただ、ひとつ驚いたことがあります。石原元都知事は1932年9月30日生まれですが、私が保存しているホロスコープでは出生時刻が午前4時12分になっており、太陽が天秤座、天王星が牡羊座でした。話が前後しますが、2月26日(日)の日食が怖いところは…その翌日、トランジット(通過惑星)の火星が天王星と合(0°)を形成することです。そもそもこの天王星(牡羊座)は天秤座の木星、山羊座の冥王星とT字スクエアになっています。これらの星は動きが遅いため、一T字スクエアを作ると、その傾向は長く続いてしまうのです。そこへもってきて27日(月)には火星がピッタリと天王星の上に乗ってきて、合(0°)を形成します。私は石原慎太郎氏にこの日食と、火星天王星合のチャートがどのような影響を与えているか?多分、どこか絡みがあるのではないか?と思い、石原氏のチャートの外側に火星天王星合のチャートを二重円で出してみました。これがまさに本当にビックリするものでした!なんと!石原慎太郎氏のネータル(出生時)の天王星が「牡羊座の22°0′」、そして、27日の火星天王星合のチャートの度数がまったく同じ「牡羊座の22°0′」だったのです!
火星は公転周期約2年ですから、二年に一回はその人の天王星に合(0°)を作ってくるのですが、天王星は公転周期78年という太陽系の中では公転周期の長い外側の惑星です。なんと、これが合になっているとは!非常に驚きではありますが、考えてみれば、石原氏世代のお年の方はみなさんほぼこのあたりに天王星を持っていらっしゃるので、同世代の人達にとってはさほど珍しいことではないのでしょうが、この度数の正確さに私は驚いてしまいました。これが石原氏にとって何を意味するのか?天王星は改革、そして独立の惑星です。これは私の推測ですが、石原氏は自分のチャートの天王星にトランジットの天王星が一周して合(0°)を形成することによって、多分、新たなステージへ旅立つのでしょう。今までは世俗的な野心や功名心にまみれていた人生が新たに視点を変えて、もっと上にあるものが見えてくるのでしょうね。もう少し卑俗な見方をすれば、天王星は反抗期を表すのですが、スクエアから数えて第一反抗期、次が第二反抗期、そして、現在は第四反抗期という人生への最後の反抗期を迎えているのかもしれません。
瑛利奈