都、緊急宣言を要請:報道を放棄したテレビ

お正月になって二日目。新型コロナウイルスの感染拡大は止まるような気配はありません。私もひさびさ針仕事をしながら、テレビをつけておうち時間を過ごしていたのですが…。そんななか「東京都 午後に緊急事態宣言発出を政府に要請へ 新型コロナ」というニュースのテロップが流れました。しかし、テレビ番組はバラエティとか、ドラマなど、過去の再放送ばかり。これでは、国民がコロナ禍での医療体制逼迫に関心を寄せたり、危機感を感じるわけがありません。昨年末は12月31日に東京都のコロナ感染者数1337人という驚くべき数字が出たのですが、テレビではまったくコロナ関連の特別番組などはなく、下に番組表をスキャンした画像をアップしますが、われ関せずの娯楽番組ばかりがすべての地デジの放送時間帯を占拠していたのでした。

「いまどきテレビなど見る人いるの?」とおっしゃる方もいるかもしれませんが、ネットの検索数一位になっているワードは必ずテレビで放送されたなので、特に日本のような地デジを特定のキー局が独占しているような国ではテレビの影響は非常に大きいのです。逆にいままでのことを考えると、こんなに感染者数が多くなかった2020年の前半は、午前中から午後にかけて、テレビをつければ、新型コロナウイルスの情報で溢れていました。この時期もコロナ関連の番組があるのは朝8時から夕方5時くらいまでだったので、その間、会社へ出勤する20代~50代の人たちの目には触れない時間帯だったのです。こうして若者と、家にいるいわゆる主婦層、シニア層との新型コロナウイルスに対する知識や認識が大きくかけ離れていきました。テレビでは外で働く人たちに迎合するかのように、みんなが帰宅する頃には楽しいバラエティ番組を放送しているのでした。

また、もうひとつ新型コロナウイルスの報道に関してですが、いつも「東京都××人」と出ますが、これでは東京都在住でない人には他人事としか受け取れないでしょう。仮に大阪とか名古屋、北海道や地方にお住まいの方なら、地方局のニュースがありますが、私などは神奈川県なので、神奈川のニュースもなく、ただ「へぇ」といって聞いているだけです。また、東京都は特別に一日の感染者数を発表するのが早く、神奈川は遅いようです。

私は常日頃から地デジの放送に不満を感じていたのですが、この年末年始のコロナウイルス感染拡大を前にして、「日本のテレビは何てバカなの!」と「危機感はないの!」といわざるを得ない気持ちになっています。もうこれでは「テレビが報道を放棄した」としかいいようがありません。たしかに随時スマホにニュースは入ってきますが、あえてアクセスしないと読めないものとは違い、電源を入れていればどうしても耳に入ってくるテレビの情報量と視聴者の数は多様化しているインターネットと比べようもないのです。

今回はお正月早々ですが、あえて苦言を呈させて頂きました。みなさま、くれぐれもお体にお気をつけください。(クリックすると拡大します)

みなさん、全国過去最多4520人になった日にこんな番組を流しているのは信じられなくないですか!

JAN 2 2021

瑛利奈

(C)ELINA

 

 

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